Sarah's Diary

UK POPの歌詞和訳と関連記事から英語を学びます

2017.9.20 : ピーター・フック、ニュー・オーダーの権利に関し完全に最終和解へ

www.theguardian.com

「まるで太ったじじいの喧嘩」と語ったピーター・フック(2013年撮影)

 

長年の亀裂と2015年の提訴を経て、ニュー・オーダーと元ベーシストのピーター・フックの法廷闘争がついに終焉へ

 

ニュー・オーダーは、バンドの元ベーシストであるピーター・フックと調停に至った(内容は非公開)。二者間の長年の闘争は、反目は別問題として―法的にはついに終止符が打たれることになった。

 

バンド側の公式声明は、以下の通り:
「事の発端は、ニュー・オーダーならびにジョイ・ディヴィジョンの資産を、フック氏がグッズの販売や氏のバンドのプロモーション活動に使用してきた点にあります。2011年以降、ニュー・オーダーの名前を使用して氏が手にした利益は巨額であり、多くのファンにとっても、ニュー・オーダージョイ・ディヴィジョンの名前は大きな意味を持つため、バンド側としてはレガシーを守ることを最優先と考えました。問題が解消された今、バーナード(サムナー)、スティーブン(モリス)、ジリアン(ギルバート)は今後ともバンド活動を継続し、曲作り、ライブでのパフォーマンスに最善を尽くして参ります」

 

ニュー・オーダーは、バンドの前身であるジョイ・ディヴィジョンのボーカルであったイアン・カーティスの自殺後、1980年に結成された。フックのメロディアスなベースラインにより、ギター・ロックと80年代の初期クラブカルチャーを融合させたスタイルで大人気となる。ブルーマンデー、トゥルーフェイス、リグレット等のヒット曲をリリースし、90年代に活動休止を経て2001年に再結成。アルバム「ゲット・レディ」をリリースしたが、それを最後に2007年にフックはバンドを脱退した。

 

不協和音の最初のきっかけはいまだに明確ではないが、これまでメンバーは様々な形でフックの活動に関して不快感を示している。新バンド(The Light)でジョイ・ディヴィジョンの曲を演奏する他、クラブ「ハシエンダ」の商標登録、DJ業のキャリアを優先してきたフック。「こんなのは太ったじじい同士の喧嘩なんだ」と2011年にフックはガーディアン紙に語っている。「哀れだよ、実に。でも皆、続けるのが楽しいって訳さ」

 

その後、バンド脱退後に財政の立て直しにより新たに発生した数万ポンドの利益を受け取る権利を失う損失を被ったとして、フックは2015年にバンドを提訴していた。

 

 

【Words】

feud (名)抗争、反目、不和

antipathy(名)反感、嫌悪、大嫌い

dispute(名)論争、紛争

nascent(形)初期の、発生期の

catalyst(名)触媒、きっかけ

pathetic(形)痛ましい、哀れな、哀れを誘う、(惨め過ぎて)見ていられない

 

【Note】

じじいの喧嘩・・・関連記事を(今更ながら)読み漁っている途中ですが、ニュー・オーダーとしての活動継続をフッキ―がもう少し念頭に置いていてくれたらねえ・・・それが大部分のファンにとっての一番の願いだったと思うのですが。


ニュー・オーダーも結成35年を越え、間違いなく立派な大御所ですが、バンドって言うのは、活躍する以前にその体で継続して行くこと自体が、そもそも難しいものなのだと実感させられます。そう考えるとストーンズとかすごいよね。