Sarah's Diary

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2018.4.18 : モリッシーがもうザ・スミスを聴けない理由

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「あの頃は美しかった、でももう過ぎたことなんだ」

 

ソロとして活躍し、たくさんの作品を生み出している「プライドがあるせいで」ザ・スミスの曲をもはや聴くことはない、とモリッシーは語る。

 

新しく公開したウェブサイト「モリッシー・セントラル」に言及しつつ(人種差別発言に関する非難、ヒトラーを左翼と呼んだり、ロンドン市長のザティグ・カーンは「ちゃんと話せない」等々、物議を醸している最中のインタビューで)、ザ・スミスの主役は、過去の栄光に苦しんでいるフラストレーションについて語っている。

 

過去のバンド時代の作品を聴くことはあるか?と問われると、彼は「いや、ない。あの頃は美しかった、でももう過ぎたことなんだ」と答えた。

 

「僕は『ロウ・イン・ハイスクール』や『ワールド・ピース・イズ・ノン・オブ・ユア・ビジネス〜世界平和など貴様の知ったことじゃない』、『イヤーズ・オブ・リフューザル』、『リングリーダー・オブ・ザ・トーメンターズ』、『ユー・アー・ザ・クワーリー』、『SWORDS』、『サウスポー・グラマー』、『ユア・アーセナル』、『ヴォグゾール・アンド・アイ』などを誇りに思ってる。これが僕の姿なんだ。ザ・スミスは素晴らしいバンドだったけど、あの頃は少々単純すぎたように思う」

 

モリッシーはこうも続ける。「こうしたソロ・アルバムなしには僕の人生は語れない。そう、『マルアジャスティッド』すらね!みんなお気に入りなのさ」

 

彼はさらに、マスコミが彼のソロプロジェクトのバンドメンバーに関する理解が浅いことが不服だ、と続けた。「去年、タイム紙のインタビューを受けたんだけど、刷り上がってみたら大量のザ・スミスの写真が載ってたんだ・・・全く会話になんか登場してなかったって言うのに」モリッシーはこうも語る。「(ザ・スミスと)共存しなければならないってのは分かっている。しかし、ザ・スミスのその後なんて言うものは存在し得ないし、スミスの曲でない見出しの付けようもないんだろう」

 

「別に、1983年に僕を引き戻そうと言う悪意があるわけじゃないのは分かってる。でも、病的なセンチメンタリズムがあるのは間違いないね。デヴィッド・ボウイを「ラフィング・ノーム」でしか語れない、的な感じだね」

 

こうしたモリッシーの発言は、ザ・スミスの再結成について一層現実味が薄れていることを示唆している。この発言に先駆けて、今年の年初に企画された「クラシカリー・スミス・コンサート」(モリッシーとジョニーを除くメンバーで結成予定だった)にベーシストのアンディ・ルークが参加拒否している。

 

2月、ファンから再結成の可能性を問われたジョニー・マーは、一言「落ち着いて」とジョーク交じりに答えている。

一方で、ジョニー・マーは3枚目のソロとなる新作「コール・ザ・コメット」を6月15日にリリース予定。

 

 

【Words】

look beyond ~の先を思い描く

morbid(形)①病的な(死などの陰鬱な事柄に強い興味を示す)②恐ろしい、ゾッとさせる

quip (自動)①冗談に言う、皮肉を言う、ジョークを飛ばす
②当意即妙に答える、気の利いたことを言う

get a grip ①落ち着く、気持ちを入れ替える ②しっかりする